原題: Olympus Has Fallen
監督: アントワン・フークア
製作年度: 2013年
製作国・地域: アメリカ
上映時間: 120分
年末年始は、新旧あわせて大変な数の映画を観ているので、すべてレビューするのは私の能力的にちょっと無理(やる気の問題と言えなくもないですけど…)。
そんななかでこれはかなり面白い映画でした。
北朝鮮のテロリストに襲われて占拠され、アメリカ大統領はじめ政府高官、それに訪米中の韓国首相が人質になったホワイトハウスにひとり取り残された元シークレットサービスの男が、ダイハードのジョン・マクレーンのように孤軍奮闘して最後はアメリカが勝つという話。
似たような映画が同時期に制作されていますね。「ホワイトハウス・ダウン」です。
こっちの方が数ヶ月早く公開されたせいなのかどうなのかわかりませんが、「ホワイトハウス・ダウン」の方は、iTunesとTSUTAYA TVでは今日の時点でまだレンタル解禁されていません。
敵のボスは、ピアース・ブロスナンの007ダイ・アナザー・デイで、やはり敵役である北朝鮮の幹部役だでした。
また同じような仕事を引き受けたんですね。勇気あるなぁ。韓国国内では売国奴扱いなんだろうな。。。
シリアスな内容なんですけども、突っ込みどころは満載です。
あまり細かい話をすると長くなるのでやめますが、特に違和感があったのは、「日本」がまったく出てこないことです。もう完全無視。第7艦隊の撤収で中国、インド、ロシアが非常事態宣言を出したというのに、横須賀に旗艦があるにもかかわらず、わがニッポンは何の反応もないと?
このあまりの無視されっぷりに涙が出そうになりましたが、でもこれにはおそらく理由があります。
この映画では、敵は北朝鮮のテロリストです。そして劇中で敵の要求を呑んで第7艦隊の撤収を決断したときの「我々は韓国を失った。」というアメリカ政府高官の台詞からもわかるとおり、太平洋西側にオンステージしている第7艦隊が、いかに「韓国の」軍事的な安定に寄与しているかというとても強いメッセージを発信していると思うのです。
そこに日本を登場させると、第7艦隊撤収によって生じる中韓との微妙な関係を描写せざるを得なくなるでしょう。そうなると話が大変ややこしくなりますし、この映画が伝えたい本質とはたぶん関係なくなる。要はめんどくさいので排除したんじゃないかなと。それはそれでなんとも言えませんけどね。
でも、当事国である韓国の扱いもそれ以上にひどいものです。訪米していた韓国の首相は虫ケラのように、まるでエキストラか?ってくらいに1発の銃弾であっさり殺られてしまいます。
一番驚いたのは、敵のボス、北朝鮮のワルが日本海の事を「sea of Japan」て言ったことです。これってありえないですよね。。半島の人たちは相当怒ってるんじゃないでしょうか。。
いろんな意味で見どころたっぷりの映画です。